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女性の名刺

夜食を食べ終わり、タバコに火をつけようとジャケットのポケットに手を突っ込んだ。何か変な紙というかカードが出てきた。丸め込んで八つくらいに折ってある。良く見ると、先日、東京出張に行った時に遊んだ娯楽施設の担当スタッフの名刺であった。家族に見つかるとヤバイ類のものである。捨てたつもりが、まだポケットの中に入っていた。通常、こうした類の名刺、飲み屋とかでもらうものは、その日のうちに処分してしまうのであるが、急いでいたのか、慌てていたのか、処分し忘れたようである。この名刺を見て、ホロ苦いような、あの担当スタッフとのことを思い出してしまった。


長身で派手なネイルもしていなくて、髪も日本人の遺伝子からかけ離れた茶髪ではなく、美しい黒髪であった。和食レストランのアルバイトと掛け持ちをしているのだという。



あの担当スタッフは、自分のことを、「私なんて昭和の顔をしているし、背もバカ高くて、本当は、そんなに価値のある人間ではない」、という意味の自己否定、自己卑下の言葉が自身の口から出てきた。きっと周りから、そんな意味のことを言われて洗脳されてしまったのであろう。彼女は自分が価値のある人間であることに気付かなければならないのであるが、私が出来ることは、既にもうない。私は彼女にとって一見の客でしかない。担当スタッフである、彼女だけではなく、運営する店側のスタッフも、また然りである。まるで初恋のような淡い気分になってしまった。


それで、この女性スタッフが言っていたのは外国人は2割ほど割増し料金になる。外国人といっても韓国人や中国人がほとんどだそうだが。彼らの方が本国では金持ちなので日本人よりがっついていない。ゆったりしているとのことであった。

ただし、中国人は変な病気を持っていることがあって、周辺地域で空気感染しない伝染病が爆発的に流行しているという。

また、かつては江戸時代からの伝統ある地域で働いてきたが、競争が激化したので新宿に移動してきて三日目だと言った。

この業界は、かつては女性の職場としては、とてもハードルの高い業種であったが、最近は「引っ越し代金だけ稼いだらやめる」とかいう手軽なアルバイト感覚の人間が増えたという。

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